資金調達

あなたの会社の債務者区分は?簡易チェックをしてみよう

融資を受けられるのは「正常先」だけ

(今まで融資してくれていたのに・・・理由は債務者区分にあった!へのリンク)でも解説した通り、スムーズに資金調達するためには債務者区分が「正常先」であることが肝心です。
銀行融資を断られた場合には、自社の債務者区分は要注意先以下になっていると考えて間違いありません。したがって、債務者区分が再び正常先に引上げられ、融資を受けられる状態になることを目指し、経営改善を図る必要があります。
ここで生じる疑問は、「自社の債務者区分をどのように把握すればよいのか?」ということです。それがわからなければ、自社の債務者区分に応じて改善していくことも困難です。
債務者区分の評価方法は、銀行員に聞いても教えてもらえません。したがって、債務者区分を知るためには経営者自らが評価基準を知っておく必要があります。

債務者区分の簡易チェックをしよう

銀行によって細かい評価基準は異なりますが、債務者区分は金融庁のマニュアルを元に行われるため、ある程度の基準があります。この基準を元に、自社の債務者区分がどう評価されているかを知ることも可能です。
以下に、債務者区分別の評価基準を紹介します。自社の債務者区分をチェックしてみてください。

正常先に区分される会社の特徴

正常先とは文字通り「正常である」、すなわち「業績も、財務も、銀行との関係も順調であり、何ら懸念のない会社」のことです。
より具体的には、

・前期の業績が黒字である
・繰越損失がない
・債務超過でない
・軽微な延滞も起こしていない

ことが条件となります。

要注意先に区分される会社の特徴

債務者区分が要注意先になると、メガバンクや都銀などでは融資を受けられない可能性が極めて高いです。一部の地方銀行や信用金庫・信用組合では、要注意先の会社にも融資する場合がありますが、基本的には融資が難しい区分と認識すべきです。
銀行が「この会社は要注意だ」と考える区分ですから、積極的な姿勢での融資はまず期待できません。
要注意先に区分される会社の特徴のうち、最も分かりやすいのが

・軽微な(3ヶ月未満)延滞がある

という状態です。
前期が黒字であり、繰越損失や債務超過がない会社であっても、わずかな延滞によって要注意先に転落します。たった1日の遅れであっても、支払うべき期日に支払っていないことは「債務不履行」にほかならず、銀行の信用を大きく損なうことになるのです。
わずかな延滞によって要注意先に転落し、スムーズな資金調達もできなくなると考えれば、延滞しないことは資金調達の基本であるとも言えます。
ただし延滞が全くない会社でも、

・前期が赤字である
・繰越損失がある
・前期が債務超過である

といった場合には要注意先に区分されます。
したがって、きちんと返済を履行している会社が、急に銀行融資が受けにくくなった場合には、延滞以外の問題によって要注意先に転落している可能性が高いです。

要管理先に区分される会社の特徴

要注意先から要管理先への転落は、

・延滞期間が3ヶ月以上に達している
・リスケジュールをしている

が境目となります。ただし、このいずれかに該当し、なおかつ前期が債務超過であれば破綻懸念先に転落するので注意してください。
要管理先に落ちた理由がリスケジュールにある場合、少なくともリスケジュールが完了するまでは要注意先以上の債務者区分に上がることはありません。
最近では、リスケジュールが認められやすくなっています。必ずしも返済が不可能ではない会社でも、返済が苦しければリスケジュールに応じてもらえることが多いです。
昨今のコロナ禍のように、政府が中小企業の支援に力を入れている状況では、リスケジュールが特に認められやすいといえます。
しかし、一旦リスケジュールを利用して要管理先に区分されると、銀行融資による資金調達ができなくなってしまいます。したがって、

・リスケジュールしなければ、資金繰りが回らなくなってしまう
・リスケジュールによって生まれた余裕資金や、ファクタリングなどによる資金調達だけで資金繰りを回してゆける

という場合を除いて、リスケジュールは利用すべきではありません。

破綻懸念先に区分される会社の特徴

破綻懸念先は、リスケジュールを行っている要管理先よりもさらに低いのですから、かなり低い評価であるといえます。
破綻懸念先に区分される会社は、

・6ヶ月以上の延滞をしている
・3ヶ月以上の延滞があり、前期が債務超過である
・リスケジュールをしており、前期が債務超過である

などが該当します。
このような困難な状況から正常先を目指すには、かなりの苦労を強いられるでしょう。自社の努力だけではどうにもならない可能性も高く、コンサルタントの助言を受けながら経営立て直しを図るのがベストです。

実質破綻先以下に区分される会社の特徴

実質破綻先または破綻先に区分されるのは、

・1年以上の延滞をしている
・6ヶ月以上の延滞かつ2期以上連続で債務超過である

といった会社です。
経営を立て直して債務者区分を改善し、銀行融資を目指せるのは破綻懸念先までです。
実質破綻先も、法的・形式的に破綻していないだけで、実質的には破綻しています。経営の継続が困難な状態なのですから、もはや改善を目指せる状況にはありません。破綻先も同様です。

債務者区分を意識した取り組みを

自社の業績・財務によって簡易チェックすれば、自社の債務者区分を把握できます。これにより、自社に最適な取り組みを実施し、資金調達に活かすことも可能です。
例えば、リスケジュールによって要管理先に区分されている会社は、リスケジュール中に債務超過を起こすと破綻懸念先に落ちてしまうため、

・リスケジュール完了まで、債務総額を増やさないように注意する
・そのために、資金調達の際にはファクタリングなどを積極的に活用し、ノンバンクからの借入れは経営者個人で行う

といったことを意識し、要注意先を目指していくのがベストです。
前期が赤字であり、要注意先に区分されている会社では、黒字転換すれば正常先になれるため、業績改善に力を入れるべきです。
幸い、現在正常先に区分されているならば、黒字を維持することや決して延滞を起こさないことによって、正常先の維持に努めることが大切です。

まとめ

本稿では、債務者区分の評価基準を簡単に解説しました。厳密な情報は公表されていませんが、元銀行員などの情報を参考にすることで簡易チェックは可能です。
ぜひ、自社の債務者区分を把握した上で最適な取り組みを実施し、銀行融資を受けられる状態を目指してください。

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