ビジネスローンとは?早さと手軽さがメリットの事業者向け金融商品
資金調達の手段として銀行融資を選択される企業は数多いはずですが、中小企業にとって銀行融資は審査基準やスピード面などから考えた場合、使いやすい資金調達の方法とは言い難いはずです。
そんな銀行などからの融資の問題点をクリアしてくれるのが「ビジネスローン」です。ビジネスローンのメリット・デメリットを知り、資金繰りの改善を目指しましょう!
ビジネスローンの基礎知識
ビジネスローンは事業資金として利用可能な、中小企業・個人事業主向けの金融商品です。事業者ローンとも呼ばれ、様々な金融機関がこの商品を取り扱っています。
冒頭で銀行融資とは別の様な紹介をしましたが、実際には銀行系もノンバンク系も取り扱っており、幾つもある金融商品の1つという位置付けになります。
ビジネスローンの5つのメリット
一般的な融資とビジネスローンには大きな違いがあります。そもそもビジネスローンは中長企業向けとして作られた商品であり、皆さんがイメージする銀行融資のデメリットをクリアすることが期待されている商品です。
ですから、銀行融資に対しての不満として挙がりやすい「スピード・手続きの手間・審査基準」などについて優れていることが多く、素早くてスムーズな資金調達の実現に役立ってくれるのです。
契約までのスピードが早い
一般的な銀行融資の場合、申込みから融資が実行されるまでに必要な期間は約1ヶ月程度と言われています。もちろん申込みを行った企業の状況や手続きの進め方次第でこの期間は変動しますが、素早い資金調達が行えるとは言えないのは事実です。
しかしビジネスローンの場合は申込み当日に資金調達ができる「最短即日融資」に対応してくれる場所も少なくはなく、多くの場合で遅くとも1週間以内に融資を受けることができるのです。
このスピードはスコアリングと呼ばれる審査システムと、銀行融資より低めな審査基準によって実現されています。
担保・保証人が基本的に不要
ほとんどのビジネスローンでは担保も保証人も不要で契約が可能です。担保になる不動産などを準備せずに済めば、手続きの面でも気持ち的な面でもかなりメリットは大きいはずです。
ただし決して全てのビジネスローンが無担保・無保証ではなく、法人として利用する際には代表者様が連帯保証人となることを条件にしている商品などもありますので、申込時に確認は必要となります。
非対面で契約手続きまでが可能
ビジネスローンのほとんどは、ホームページなどから申込み手続きを行うことができます。さらに書類もWEBからのアップロードやメール添付で提出でき、契約手続きも郵送などでOKという商品も増えています。
銀行融資と違い面談などが無い商品が大半ですので、申込みから契約までに必要な労力は非常に少なくて済みます。
個人事業主の利用も総量規制の対象外
個人が賃金業者から借入を行う際には、「総量規制」という法律により年収の3分の1までしか融資を受けることができません。
しかしビジネスローンはこのルールの対象外であり、個人事業主の方が申し込みを行っても、年収の3分の1が上限になることは無いのです。
銀行は賃金業者に含まれず、いわゆるノンバンク系が総量規制の対象となるのですが、ノンバンク系でもビジネスローンであれば総量規制に悩まされることはありません。
カードローン並みの利便性の高さ
ビジネスローンを簡単に説明すると「事業性資金として利用可能なカードローン」と呼べるかも知れません。これは申込みから契約までの手続きの手軽さだけではなく、中にはローンカードが発行されコンビニATMで借入が行える利便性の高い商品も存在しているからです。
各社特徴がありますので、借入や返済方法についてもチェックし申込み先を選択することをおすすめします。
ビジネスローンの3つのデメリット
中小企業の資金繰りの強い助けとなってくれるビジネスローンですが、利用に関してデメリットとなりかねない要素も残念ながら存在しています。しかしこのデメリットも、きちんと理解しておけば大きな問題ではなくなるモノがほとんどです。
ここからは申込み前に知っておいていただきたい、ビジネスローンの3つのデメリットをご紹介します。
高額融資は期待できない
融資額に関しては50万円から300万円程度の商品が多く、高額融資をウリにしているビジネスローンでも1000万円を超える場所はまず見つかりません。
さらにこれらの額はあくまで上限であり、実際に融資可能となる額は審査によって決定されます。よほどの高い評価を得ない限りは上限の額が融資されることはありませんので、高額融資を期待して利用するのには向いているとは言い難いかも知れません。
金利が高め
銀行融資と比較した場合、ビジネスローンの金利は高めに設定されています。低くても5%前後、最大では18%の金利となっている商品が多く、銀行融資や日本政策金融公庫からの借入と比較すれば高く見えてしまうのは事実です。
金利は高めでも少額利用なら影響は小さい
金利は低ければ低いほうが良いのは間違いありません。しかし金利の影響が大きく出るのは多額の借入を行った場合です。限度額が低めになりやすく少額利用がメインとなるビジネスローンの場合、10%を超える金利が設定されても影響は大きくなり難いのです。
例えば50万円を借り入れして金利が10%だとしても、1日あたりの利息は140円弱で済みます。金利が高く見えたとしても、それで利用を断念するのではなく実際に借入額を想定して見ることが大切です。
申込み前に融資形態や対象者条件の確認を!
ビジネスローンと一括に呼ばれていても、商品によって融資形態には違いがあります。その違いによって得られるメリットも変わってきますので、申込みを行う前に融資形態の確認をしましょう。
そのためにも必要となる「極度方式型」と「証書貸付型」の違いを解説します。また申込み時には対象者の条件確認も重要です。
極度方式型のメリット
極度方式型は、カードローンの様に限度額の範囲内で繰り返し利用できる商品です。一度契約してしまえば、限度額に余裕がある限り何度でも借入が行なえます。
ローンカードが発行される商品もあり、使い勝手もカードローンに近いのが特徴です。契約=借入とはなりませんので、前もって契約手続きを済ませておき必要になれば利用するということも可能となります。
証書貸付型のメリット
証書貸付型は一括で借入を行う方式です。再度、借入を希望する際には手続きが必要となります。銀行融資と比べれば低くなりますが、極度方式型と比較した場合には高めの融資が受けられる可能性があります。
申込み条件も併せてチェック
- 満20歳以上、満69歳以下
- 法人または個人事業主
- 創業1年以上
上記したのは、多くのビジネスローンで申込み対象者の条件となっている項目です。しかし各社同じではなく、年齢上限が満65歳以下となっていることもあります。
他にも個人事業主の利用に限定している商品や、創業してからの年数を申込み対象者の条件に含めていない場合もあります。
ですので、申込みを行う前にはきちんと条件の確認も行ってください。そうでないとせっかく手続きを始めても、「対象外」として受け付けてもらえなかったり審査落ちする原因になるかも知れません。
金融機関からの融資との併用も可能
ビジネスローンの利用と金融機関からの融資はどちらか一方しか選べないわけではありません。借入額や件数が審査に影響するのは否定できませんが、併用しても構わないのです。
銀行融資には審査に時間がかかってしまうという問題がありますが、その間をビジネスローンを利用して凌ぐということも可能ということになります。
使い方を考慮すればビジネスローンは大いに役立つ!
中小企業にとってメリットの多いビジネスローンは、利用するシチュエーションを考慮することで最大限に役立てることができる様になります。この記事でご紹介したメリット・デメリットを参考にしたいただき、ビジネスローンをご活用ください。
資金調達のプロがお客様の状況をヒアリングした上で適切なアドバイスを致します。
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