銀行から融資を受けられず、資金調達に行き詰っている会社にはビジネスローンがおすすめです。ビジネスローンは銀行融資よりも審査が甘く、融資を受けやすい商品です。
しかし、確実に資金を調達するためには、ビジネスローンの中でも特に審査に甘い会社を選び、審査に通るための工夫が必要です。本稿では、審査が甘いビジネスローンの特徴と、審査に通過するためのポイントを解説します。
- 1.審査が甘いビジネスローンを選ぶ
- 2.消費者金融系のビジネスローンを選ぶ
- 3.複数申し込みのタイミングに注意する
- 4.借入希望金額を低くする
- 5.税金の未納・滞納を解消してから申し込む
- 6.申し込み内容は正確に
- 7.保証人をつける
- 8.来店が必要なビジネスローンを利用する
ビジネスローンの特徴とは
色々な資金調達方法がある中で、基本となるのは融資による資金調達です。しかし、融資にもいくつかの形態があり、民間金融機関、公的金融機関、ノンバンクなど色々な借入先があります。
一般的な銀行融資は資金調達のハードルが高いのに対し、経営内容が悪い会社でも利用しやすいのがビジネスローンです。ビジネスローンの大きな特徴は、審査が甘いこと・金利設定が高いことです。
審査が甘い
ビジネスローンは、事業性資金を貸し付ける金融商品です。
事業性資金の貸し付けという意味では、金融機関のプロパー融資や保証付融資と同じです。しかし、無担保・無保証でも融資を受けられる点に特徴があり、これはビジネスローンの正式名称である「法人向け無担保ローン」からもよく分かります。
「ビジネスローンは審査が甘い」と、いわれる理由もここにあります。「無担保・無保証を基本にしている」ということは、逆にいえば「担保もなく、保証も受けられない会社を対象にしている」、さらには「それだけ経営内容が悪く、銀行では融資できない会社を対象にしている」ということでもあるのです。
このように、出発点が「信用力の低い会社向けの融資」ですから、一般的な銀行融資に比べて審査が甘くなるのは当然です。ビジネスローンでも銀行と変わらない基準で審査すれば、ビジネスローンそのものが存在する意味がありません。
審査が甘いということは、審査基準が違うということでもあります。「銀行融資の厳しい審査基準」を「ビジネスローンの甘い審査基準」で審査することで融資しているのです。例えば、
- 銀行融資:プロの融資担当者が慎重に審査し、支店内の稟議を経て、最終的には支店長が決裁する。案件によっては本部審査・決裁が必要となる
- ビジネスローン:決算書の数値などをスコアリングシステムによって点数化し、融資の可否や条件を決定する
といった違いがあります。このように比較すると、銀行融資は審査が厳しい、ビジネスローンは審査が甘いという違いがよくわかるでしょう。
金利が高い
もうひとつ、ビジネスローンには「高金利である」という特徴があります。
一般的な融資は、低金利での資金調達が可能です。例えば、
- 民間金融機関のプロパー融資:1~2%台
- 信用保証協会の保証付融資:2%前後
- 日本政策金融公庫の融資:2%前後
- 地方自治体の制度融資:~1%台
といったように、高くても3%を超えるケースは多くありません。これに対し、ビジネスローンは法的な上限利息によって決まります。上限利息は、融資額によって15~20%ですが、上限いっぱいの利息が課せられることも多いです。
ビジネスローンが、信用力の低い会社に融資できる理由はここにあります。高金利に設定すれば、リターンを高めることができます。リスクとリターンは連動するため、リターンを高めることによって、より多くのリスクを取ることも可能です。
つまり、銀行から融資を断られた「貸し倒れリスクの高い会社」でも、ビジネスローンならば高い金利にてリターンを得られるため、融資しやすいという仕組みです。
もちろん、経営内容が良い会社や担保・保証のある会社であれば、低い金利で借りられる可能性があります。しかし、経営内容が良いといっても、結局は「銀行融資に通らない程度」であり、信用力が乏しいことは変わりません。
担保や保証によって金利を下げることも可能ですが、銀行融資に落ちた会社に十分な担保・保証を期待するのは難しいでしょう。したがって、ビジネスローンはほとんどの場合、高金利設定になると考えてください。
ビジネスローンの種類
ビジネスローンといえば、「法人向けの消費者金融」といったイメージを持っている人も多いと思います。確かに、消費者金融もビジネスローンを提供していますが、必ずしも消費者金融だけではありません。ビジネスローンには、次の3種類が存在しています。
- 銀行系のビジネスローン
- 信販系のビジネスローン
- 消費者金融系のビジネスローン
銀行系のビジネスローン
銀行でも、ビジネスローンを提供しています。銀行そのものがビジネスローンを提供していることもあれば、銀行系列のグループ企業が提供していることもあります。
メガバンクなどの大手金融機関から地方銀行、信用金庫など多くの金融機関でビジネスローンを利用できます。最近では、新興のネット銀行がビジネスローンを取り扱っていることも多いです。
銀行系ビジネスローンの特徴は、他のビジネスローンに比べて金利が低いことです。場合によっては10%以下で借りられることもあり、ビジネスローンの中では調達コストに優れています。
また、融資可能額が大きいことも銀行系ビジネスローンの特徴です。地方銀行でも1,000万円以上、メガバンクでは1億円まで借りられるビジネスローンもあります。
ただし先に解説した通り、ビジネスローンは高金利設定が通常であり、これによって審査も甘くなっています。逆に、金利が低い銀行系ビジネスローンは、ビジネスローンの中では審査が厳しくなっています。ビジネスローンとはいえ、多額の融資をする以上は厳しく審査せざるを得ないのです。
審査が甘いビジネスローンを利用したい場合、銀行系ビジネスローンは候補から除外すべきでしょう。
消費者金融系のビジネスローン
ビジネスローンで最もイメージされやすいのが、消費者金融系ビジネスローンです。その名の通り、消費者金融業者が提供しています。
消費者金融系ビジネスローンの特徴は、審査が甘いことです。甘い審査によるリスクをカバーするために、3種のビジネスローンの中で最も高金利に設定されます。
また、消費者金融系ビジネスローンは資金調達スピードにも優れています。銀行系ビジネスローンなどに比べて簡易的な審査を行うため、審査スピードが早く、最短即日での融資実行も可能です。
このほか、融資限度額が小さいことも特徴です。甘い審査で多額の融資を出すのはリスクが高いため、少額を多くの会社に貸し付けるのが消費者金融系の基本方針です。
融資上限を1,000万円程度に設定している消費者金融業者もありますが、現実的ではありません。初回の利用であれば、うまくいっても1業者あたり150万円、複数業者合わせて300万円程度が限度でしょう。
なお、消費者金融業者といっても様々です。アイフルやアコムなどの大手消費者金融もあれば、営業エリアを一部地域に限定している中小業者もあります。中小業者の中には、個人向け・法人向けの両方を提供することが難しく、法人向けのビジネスローンに特化している業者も多いです。
一般的に大手消費者金融業者よりも、中小消費者金融業者(特にビジネスローンに特化している業者)の方が、審査が甘い傾向があります。審査の通過度を重視するならば「中小の消費者金融業者のビジネスローン」を利用するのがポイントです。
信販系のビジネスローン
信販会社といえば、主にクレジットカードのイメージがあると思います。しかし、信販会社でもビジネスローンを取り扱っています。
信販系ビジネスローンの特徴は、審査難易度が中程度であることです。クレジットカードの審査を考えても、銀行系のクレジットカードと信販系のクレジットカードを比較した場合、審査難易度は「銀行系>信販系」が普通です。ビジネスローンでも、この関係が成り立ちます。
したがって、経営内容がそれほど良くなく、銀行系ビジネスローンの利用が難しい場合に、信販系のビジネスローンを選ぶ会社も多いです。また、すでに経営者個人のクレジットカードや、法人カードとしてクレジットカードを利用している信販会社があれば、審査が甘くなる可能性があります。
信販系は融資限度額も中程度ですから、消費者金融系よりは大きく銀行系よりは小さい、500~1,000万円程度を目安と考えて下さい。
審査が甘いビジネスローンの見分け方
では、具体的に「審査が甘いビジネスローン」は、どのように見分ければよいでしょう。細かいポイントを知るよりも、大まかなポイントを知っておくことが大切です。審査が甘いビジネスローンには、次の5つの特徴があります。
中小の金融業者
ビジネスローンを銀行系・信販系・消費者金融系に区別することで見えてくるのが、業者の規模に応じて審査の難易度が大きく変わってくることです。
ビジネスローンを提供する金融業者は、自社内部に留保した資金や、金融機関から調達した資金などをビジネスローンに回しています。そして、ビジネスローンに回せる原資が大きい金融業者、すなわち規模が大きい金融業者ほど審査が厳しく、逆に規模が小さい金融業者は審査が甘い傾向があります。
これは、融資上限額を考えると分かりやすいです。
資金量の大きいビジネスローンは融資上限額が高額となり、資金量が少ないビジネスローンは融資上限額が少額となります。融資上限額が高額になるほど、貸し倒れの際の損失額が大きくなるため、審査を厳しくすることになります。
逆に、融資上限額が小さければ貸し倒れの際の損失額が少なくて済むため、甘い審査で貸し付けることが可能となります。
また、知名度の違いも審査に影響します。規模が大きい金融業者は知名度が高く、申込件数も多いです。多くの中から比較的経営の良好な会社に融資するために、審査を厳しくする必要があります。
逆に、中小規模の業者は知名度が低く、有名なビジネスローンで審査に落ちた人が流れてきます。規模の大きい業者よりも甘く審査しなければ、貸付先は見つかりません。
このような関係から規模の大きい金融業者よりも、規模の小さい金融業者の方が、審査が甘くなる傾向にあります。
もちろん、銀行系ビジネスローン、信販系ビジネスローン、消費者金融系ビジネスローンでも、規模の大小と審査の難易度には強い相関性があります。
したがって、審査の甘いビジネスローンを選ぶには、規模の大きい金融業者よりも規模の小さい金融業者を優先するのがポイントとなります。
事業者向けの専門である
また、金融業者の規模だけではなく、事業者向け専門かどうかも意識しましょう。
多くの金融業者は、事業者向けの融資だけではなく、個人向けの融資も行っています。
- 事業者向け:プロパー融資、不動産担保融資、信用保証協会保証付融資、手形割引、ビジネスローン
- 個人向け:住宅ローン、自動車ローン、学資ローン、フリーローン
一般的な金融機関でもこのように、事業者向け・個人向けの双方を取り扱っています。規模が大きい金融業者ほど、この傾向が顕著です。
しかし、中小規模以下の金融業者では、事業者向けと個人向けのどちらかに特化するケースが増えます。貸付金の原資が少ないため、双方を手掛けてどちらも中途半端になるよりも、どちらかに特化したほうが効率は良くなります。
事業者向けに特化している場合、ビジネスローンに関するノウハウが豊富であり、会社ごとに柔軟な審査を行うことが多いです。また、事業者だけを顧客にしているため、できるだけ融資の機会を獲得し、収益につなげたいと考えています。その結果、甘い審査が期待できます。
中小規模の金融業者でビジネスローンを利用する場合には、事業者向けを専門とする金融業者を選ぶことを意識してください。
上限の金利が高い
各ビジネスローンの、上限金利にも注目しましょう。
それぞれの金融業者の金利設定を比較すると、上限金利と下限金利が設定されています。まず、下限金利は無視してください。下限金利が低いビジネスローンほど調達コストが安く、好都合に思えるかも知れません。しかし、下限金利での融資実行は極めて稀です。
多くの場合、上限金利ぎりぎりで融資するのが普通であり、金利を抑えるといっても「上限金利から何%下がるか」といった見方が現実的といえます。
ビジネスローンの特徴でも解説した通り、ビジネスローンが銀行融資に落ちた会社に融資できる理由は、高金利設定によってリターンを高めているからです。逆に、ビジネスローンの中でも金利を低めに設定している場合には、リターンを抑えた分だけリスクも厳しく見積もる必要があります。
このことから、ビジネスローンの金利と審査には、
- 上限金利の高いビジネスローンほど審査が甘い
- 上限金利の低いビジネスローンほど審査が厳しい
といった関係があります。
したがって、審査が甘いビジネスローンを選ぶ際には、
- 規模が小さい業者のビジネスローンを複数選ぶ
- 下限金利は無視して、上限金利を比較する
- 上限金利が高いビジネスローンを優先的に選ぶ
という手順がポイントです。
有担保ローンがある
ただし、規模や上限金利が当てはまらないケースもあります。それは、有担保のビジネスローンです。
基本的に、ビジネスローンは無担保・無保証で借りることができます。しかし、有担保のビジネスローンも存在します。例えば、不動産を担保にしたビジネスローンがあります。ビジネスローンを取り扱う金融業者の多くが不動産担保ローンを取り扱っており、不動産を所有している会社は検討する価値があります。
特に狙いたいのは、不動産担保ローンを専門としている金融業者です。そのような金融業者の不動産担保ローンは、銀行の不動産担保融資よりも優れた側面があります。というのも、不動産担保ローンに強い金融業者では、
- 不動産価値を高く評価する
- 不動産価値を重視して審査する
といった特徴があるからです。
銀行の不動産担保融資では、土地であれば時価の70%程度で評価します。これに対し、ノンバンクの不動産担保ローンは時価の90%以上で評価することが多いです。業者によっては100%の評価で融資を実行し、銀行より高い金利設定で儲ける方針の業者も存在します。
このような有担保のビジネスローンを利用すれば、審査はかなり甘くなります。
例えば、銀行で5,000万円の不動産を掛け目70%で担保に入れ、3,500万円を借りたとしましょう。この場合、銀行の評価では担保余力がなく追加融資は困難です。しかし、不動産担保ローンならば掛け目90%で評価し、1,000万円の担保余力があると考えて融資してくれることもあります。
「ビジネスローンは無担保・無保証」の考え方にとらわれず、担保資産の活用を考えることも、審査を甘くするために重要です。
証書型のビジネスローンである
ここまでの特徴から、
- 同じビジネスローンでも中小規模の金融業者を優先し、
- 中小規模の金融業者の中でも、事業向け専門の業者を選び、
- 上限金利ができるだけ高いビジネスローンを選び、
- 担保の活用も検討する
という流れで、選定を進めました。最後に、証書型ビジネスローンを選ぶことが、重要であることを解説しましょう。
ビジネスローンには、大きく分けて
- カードローン型
- 証書型
の2種類があります。
カードローン型のビジネスローンは、審査の際に極度額を設定し、その範囲内で自由に融資・返済を繰り返すタイプです。
一方、証書型は銀行の「証書貸付」と同じように、審査の結果に応じて融資可能額を一括で融資し、返済計画に沿って返済を続けるタイプです。カードローン型のように、2度目以降の追加融資は基本的にありません。
会社としては、自社の資金需要によって柔軟に使えるカードローン型が便利です。しかし、便利に賢く活用できる会社は少なく、無計画な利用に陥るケースが少なくありません。無計画に利用すれば資金繰り負担が大きくなり、貸し倒れリスクも高まります。
一方で証書型の場合は、最初から融資額と返済計画が確定しているため、無計画な利用によるリスクがありません。
このような違いによって、カードローン型は証書型よりも審査が厳しい傾向があります。審査の甘さを重視するならば、証書型のビジネスローンを選ぶべきでしょう。
ビジネスローンで審査を通過するためのポイント
ビジネスローンの審査に通過するためには、審査の甘いビジネスローンを適切に見分けるだけではなく、ほかにも色々なポイントがあります。これまでの内容と重複する部分も含めて見ていきましょう。
1.審査が甘いビジネスローンを選ぶ
これは、いうまでもありません。審査に通過するためには、審査の甘いビジネスローンを選ぶことが重要となります。
それには、上記でも解説した業者規模・専門性・上限金利・担保活用・証書型をしっかりと踏まえてビジネスローンを選びましょう。
この視点を持つことによって、ビジネスローンの審査に通過する可能性は、格段に高まります。
2.消費者金融系のビジネスローンを選ぶ
審査の甘いビジネスローンを選ぶポイントに、「中小規模の金融業者を選ぶ」とありました。これは、銀行系・信販系・消費者金融系の3つの中でも、特に消費者金融系ビジネスローンを選ぶということです。
消費者金融業者も、全国展開の大手消費者金融は規模が大きいです。しかし、銀行や信販会社には及びません。平均的な規模や資金量を比較すると、「銀行>信販会社>消費者金融」となります。
したがって、3種類のビジネスローンでも特に消費者金融系ビジネスローンを選ぶことで、審査に通過する可能性が高まります。
3.複数申し込みのタイミングに注意する
ビジネスローンで資金調達する際には、複数社に申し込むのが基本です。特に、初めて利用する会社は1社あたりの融資可能額が数十万円になることも多いため、複数社の合計で必要資金を調達することが重要となります。
この時に注意しなければならないのが、複数社へ申し込むタイミングです。ビジネスローンへ申し込みむと、その都度個人信用情報に記録されます。短期間のうちに多くのビジネスローンに申し込むと警戒され、審査が厳しくなります。
例えば、10社に対して同時に申し込むなどの方法をとれば、10社すべて審査に落ちる可能性が高くなります。正しい申し込み方法は、1社に申し込んで結果が出たら2社目に申し込む、という流れで3~4社くらいに申し込み、1社ごとに確実な借入れを目指します。おそらく、4社くらいが限界でしょう。
4.借入希望金額を低くする
借入希望額を低くすることも、ビジネスローンの審査に通過する大切なポイントです。
融資額が小さければ、貸し倒れの際の損失は少額であるため、業者側も審査に通しやすくなります。したがって、ビジネスローンは資金需要に合わせて、最小限の金額で申し込むことが大切です。
借入希望額を低くするために、ビジネスローンと他の資金調達方法と併用することも効果的です。例えばファクタリングで売掛金を資金化し、100万円の資金需要を50万円に減らすことができれば、ビジネスローンの審査に通りやすくなるでしょう。
5.税金の未納・滞納を解消してから申し込む
銀行融資でもビジネスローンでも、「この状況になっていれば絶対に審査に落ちる」というものがあります。税金はその最たるものです。
税金が未納・滞納の状態であれば、銀行融資もビジネスローンも必ず審査に落ちます。
- 法人としての社会的責任に反する会社は信用できない
- 税金さえ支払えないほどの財務状況では、返済能力は期待できない
審査に必ず落ちる原因は、このような理由になります。
したがって、ビジネスローンの申し込み時点で税金の未納・滞納があるならば、ファクタリングなどで資金を調達して未納・滞納を解消し、その後にビジネスローンに申し込みましょう。
6.申し込み内容は正確に
ビジネスローンは、業者ホームページの申込フォームに入力する、申込書に記入するといった方法で申し込みます。このとき、記入内容は正確を期してください。
ここで間違いがあると、正確な審査ができなくなります。それ以前に、申し込み内容や書類に虚偽を疑われ、必要以上に審査が厳しくなる恐れもあります。
虚偽の内容を記載しないのはもちろん、不正確な内容もNGと考えてください。
7.保証人をつける
意外と知られていないテクニックが「保証人をつける」ということです。
ビジネスローンは「無担保・無保証」のイメージが強いため、保証人をつけるか否か、分からないケースがほとんどでしょう。しかし、ビジネスローンでは会社に関係のない第三者の保証人をつけることで、審査に通りやすくなることが多いです。
金融庁の指導により、金融機関では第三者保証人をつけることが難しくなっています。しかし、金融機関に属さないノンバンクは例外であるため、消費者金融系ビジネスローンなどでは第三者保証人が特に有効です。
第三者保証人をつけると、審査に通りやすくなるだけではなく、融資可能額が大きくなることも期待できます。
もちろん、会社が返済できなくなった場合には第三者保証人に請求されるため、慎重に利用することが重要となります。
8.来店が必要なビジネスローンを利用する
最後に、来店が必要なビジネスローンを利用することも視野に入れましょう。
審査が甘いビジネスローンを見分ける方法として、中小規模のビジネスローンを選ぶこと、ビジネスローン専門業者を選ぶことなどを解説してきました。
規模が小さくなるほど、専門性が高まる傾向があります。そのような中小専門業者では、オンラインや書類だけで完結する仕組みがなく、対面で審査する業者も多いです。
オンラインや書類だけで完結する場合、審査に反映されるのは申し込み内容や書類の内容だけです。これに対し、対面の場合には「面談内容」が審査に反映されます。審査担当者とのやり取りの中で、
- 資金需要の発生理由や資金使途
- 今後の事業の見通し
- 返済原資の根拠や返済計画
などを説明できます。つまり、申し込み内容や書類だけでは分かりにくい、要素が考慮されるのです。これにより、審査に通りやすくなることも多いです。
まとめ
本稿では、審査が甘いビジネスローンの特徴や、審査に通過するためのポイントを徹底的に解説しました。本稿の知識があれば、ビジネスローンでの資金調達が容易になるでしょう。
ただし、ビジネスローンを経営に役立てるためには、正しい資金繰りが重要です。審査の甘いビジネスローンで資金を調達しても、資金繰り改善を考えなければ経営が徐々に悪化していく可能性が高いです。
コンサルタントなどの専門家に相談しながら、ビジネスローンを正しく活用することを心がけてください。